そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

女医による女性のための心療内科・精神科そらクリニック外苑前のブログ。東京都港区南青山、青山一丁目、渋谷、新宿からも近いです。

そらクリニックのお気に入り

私はいつも眼鏡をかけています。

コンタクトレンズは目が乾いて辛いので好きじゃないのです。いつも眼鏡なので、そう顔の一部です♪
今日はお気に入りの眼鏡屋さんをご紹介します。

Kamuro http://www.kamuro-net.co.jp

今、一番のお気に入りのフレーム。

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横から見るとつるの部分がお花のモチーフになっているのです。フレームの裏も小花柄プリントでキュート。角度によって表情がいろいろで楽しい気持ちになります。

当院に通院中の患者様も数名こちらのお店のフレームを愛用されています。(別に宣伝を頼まれているわけではないですよ)
眼鏡もアクセサリーと同じです。お気に入りをかけると気分が上がります。このお店のフレーム以外にもLafontやFrancis Kleinなども好きで持っているのですが、海外ブランドはやはりザ・日本人の私の顔は骨格的に合い難いのです。
今日も家族とお店に行ったのですが、見てると欲しくなるので危険?なお店です。

祝婚歌

先日、京都に遊びに行って朝食をとった喫茶店のトイレで目にしたもの。

こういう時って相田みつおさんの詩などを目にする事が多いのですが、そこには吉野弘さんの「祝婚歌」が。

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派過ぎないほうがいい
立派過ぎることは,長持ちしないことだと
気づいているほうがいい

完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい

二人のうち どちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気づいているほうがいい

立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には色目を使わず
ゆったりゆたかに
光を浴びているほうがいい

健康で風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと胸が熱くなる
そんな日があってもいい

そしてなぜ 胸が熱くなるのか
黙っていてもふたりには
わかるのであってほしい 

なんとなく読んでいて妙に納得してしまいました。

結婚する二人に贈る言葉なのでしょうけれど、これっていろんな場面で役立つのではないかしら。得に”正しいことを言うときは”など私自身も身につまされる気持ちになりました。

子供の頃、ちょっとした計算間違いなど指摘したことで友人が怒ってしまってどうして怒るかさっぱりわからず困ったことがありました。母から「正しければいいというわけではないのよ」と言われてそんなこともあるのかと不思議な気持ちになりました。成長してからはその友人の気持ちも想像できるようになりましたが。

これって仕事の場面でもありますよね。

夫婦に限らずいろいろな人間関係でも同じです。

この喫茶店は年配のご夫婦が二人で経営されているようで、お二人の阿吽の呼吸がこの詩のように合っているように感じました。ちょっとゆるいその雰囲気も含めて。私もゆったりゆたかにちょっとふざけていたいなと思いました。

 

Hanako MOOK本

本日発売のHanako特別編集 カラダ徹底メンテBOOKにそらクリニック外苑前が紹介されました。

・・・と言っても今年1月の本誌での内容と同じです。保存版ということですね。

話は変わりますが、予約の件でご連絡します。

当院はオープンから1年半になりました。開院当初はすいていましたが最近は混み合う日もあり予約が取れにくい日もあります。特に新患さんは診察にお時間がかかりますのでまとまった空き時間がないとお受けできないこともあります。

土曜日、平日の18時以降は再診の方で予約が埋まっている事が多く新患さんの予約が難しい状況です。

どうしても遅い時間でないと難しい、土曜でないと行けない、という方には通常の診察時間以外で対応しています。それも埋まってしまうことがここ数週多いのですが。。

そこで、お願いです。

もし可能でしたら初診の際は、お時間にゆとりのある平日の16時台、17時台で受診していただくこともご検討ください。二回目以降は18時以降、土曜日に受診していただくことは可能です。

よろしくお願いいたします。

恋の病

そらクリニック外苑前の診察室に訪れる女性たちの中に恋愛で不安定になる方々は時々いらっしゃいます。

美人でおしゃれ、仕事もできて、素敵な友達もいる。

でも恋愛が上手くいかない。

恋人はいる。

でも彼を信じていいのかわからない。本当に好きかどうかもわからないのに執着してしまう。

誰でもこんな不安は感じたことがあるのではないかと思います。

恋は盲目、恋の病

という言葉があるように恋愛感情は冷静さを失わせます。

 

それにはワケがあるのです。

恋をしている時は、脳内物質がいつもと違う状態になります。

すっごく興奮した時に出るノルアドレナリンや幸せいっぱいの気持ちになるドパミンがたくさん出ます。ドキドキしたり夢見心地になったりして睡眠時間が少なくても恋人に会えれば元気。目がキラキラ状態になるのです。

しかし、愛しい人に会えなくなれば、急転直下。

彼のことが頭から離れず、会いたくて会いたくてたまらなくなったり、そばにいれば信じられるのに会えない時間は他の人に会っているんじゃないかと疑ってみたりします。

これは、脳がドパミンが急に少なくなって禁断症状を起こしたようになるせいでもあります。ドパミン覚せい剤に似た物質です。

覚せい剤の禁断症状って想像してみてください。何だかとっても大変そう。そうなんです。これこそが恋の病。(もちろん本物の覚せい剤のそれとは違いますけど)

ツライの当然ですよね。

あなたが恋に悩む時、このことを思い出してみて下さい。薬物中毒じゃどうしようもないのです。恋愛はドキドキハラハラキラキラを十分味わうしかないのです。

そのうち脳はそんなに快楽物質と言われるドパミンを1年半から3年で大量には放出しなくなります。

その時期を過ぎると、パッと目が覚めるみたいに相手に魅力を感じなくなることもあります。良い関係が保てると恋が愛に進化し安らぎ、信頼を感じられるようになります。

3年続いた恋愛は大事にした方がいいかもしれません。火花の散るような恋の魔法が解けたころに生涯の伴侶となる相手かやっとわかるとしたら時間かかりますよね、、。

「人を好きになっちゃうのはどうしようもない」などと言われることもありますが、私はそうは思ってません。好きになる芽はあってもそれを恋愛に発展させないでいられると思っています。もういいトシなので恋愛なんて面倒ってのもありますけれど(笑)

せいぜい、疑似恋愛で適度な脳内物質やホルモンの放出で目を輝かせていたいと思っています。

韓流好きのオバサマ方や娘と一緒に嵐のコンサートに行くママたち同様、私も目を♡にできる楽しみを続けたいです。皆様も是非!

ドパミン、エンドルフィン、はたまた女性ホルモンも出して女史力維持しましょう。

顔色、いろいろ

アロマセラピー好きですし、薬草の効能には興味があります。でもなかなか臨床で取り入れるのは難しいです。費用のこともありますし。

保険診療で導入できるものとして漢方という選択肢があります。

私は漢方に関してはきちんと勉強したことはないですが、セミナーに行ったりして独学で知識の習得を試みています。和漢も中医も歴史ある診断学を持っています。根拠を西洋医学的に検証することは限界がありますが、そうだからと言ってその歴史を無視するのは医学的でないと考えます。

実際患者様方からのニーズは高い印象があります。通常のお薬に抵抗を示されても漢方なら飲んでみたいという方も多いです。

もちろん漢方だからと言って副作用がないというのは誤解です。アレルギーもあれば飲みあわせの問題もあります。でも食べ物として口に入ることもあるものが原料でもあることが多く、そう言う意味では危険性の少ない薬でしょう。

漢方だけでは改善しない症状もありますし、一般のお薬では良くならないけれど漢方で良くなる症状もあると思います。

メンタルの疾患では表情を診るのも経過を知る上で大事なことです。声の調子、目の力、姿勢など、、。漢方の診断学でもこのようなことを所見としていることは興味深いです。西洋の精神医学であまり所見としてチェックしない顔色について漢方を処方していて気がつくことがしばしばあります。瘀血の状態が改善されると肌の色がワントーン明るくなり目の下の黒っぽいクマが薄くなります。気の巡りがよくなると頬に赤みがさして若くなった印象になります。

多分、自分自身も体調で顔色に変化があるんだと思います。自分のことはよくわからないのが残念、、。

顔色ひとつでも印象は変わります。イケてないなと思う時にお化粧で華やかにするのもいいけれど素顔は基本です。ちょっと不調だなという時に自分の体調を客観的に把握してセルフケアできるといいなと思っています。

生きること(ちょっとマジメに)

先日診察中にある患者様と話していた時のこと。

患者様がある体験を通してのお話をされました。

昨日まで笑っていた方が亡くなる現実を目の当たりにして、それまで死にたいと口にしていた自分と本物の死との距離を感じたと。いのちは儚い、でも尊い、と感じたと。

その反面、意識のない状態の中で眠ったように生きるひともいることも身近に体験したそうです。

いのちって何だろうと語る彼女は真剣にリアルに生きること生きていることに問いかけている印象でした。ちょっと涙ぐんでいた彼女を見ていて私も何となくうるうるしてしまって、、。治療者として素人のような反応をしてしまいましたが、10年以上受け持っている患者様とそんな会話ができることを幸せに感じました。いのちを感じている彼女に尊さを感じたんだと思います。

私のお仕事は、死にたいとおっしゃる方々と接することがあります。

私はその訴えに耳を傾けることはできても生きることへの意欲や希望を見つけてあげることはできません。もちろんそれが病から来ているものであれば治療というかたちで生きる道を見出すお手伝いができます。でも、診察室を訪れる方々の多くは単に病のためばかりでなく、死にたい、生きていくことがつらい、消えたい、という気持ちと日々向かい合っています。何故生きるのか、生きなければいけないのか、誰も答えることのできない問いを投げ掛けられた時、私は無力です。この問いに明確な答えができる方はいるでしょうか。

生きながら様々なことを見て感じて生きていく。その中で辛いとか嬉しいというレベルでなくいのちの本質のようなものを感じることがある。そういうものを感じた患者様の傍らにいて生きていくことのサポートができたらいいなと思うのです。

一緒に考えて悩んで支えていく、というこの仕事を通して、私も生きていくということを感じているんだと思います。

Hanako後

ちょっと愚痴のようなものを。

新しい年になって気分一新。お年賀プレゼントも終了して立春を迎えました。

暦の上では春ですが、寒い、、。

雑誌の影響もあって、1月は新患さんが多かったです。そして感じた事。

患者様おひとりおひとりの背景や状態を把握するのには時間がかかります。私はカルテの内容と患者様のお顔が一致して抱えてらっしゃる問題点までまとまって頭の中に想起されるようになっていかないと落ち着かない。新患さんが多いとその作業が十分でない状態の診察が増えてしまった印象もあります。なかなか思うようにはいきませんね。

そしてまた落ち込む材料が少々。

私なりに限られた時間をやりくりして診療時間を取って同様の診療をしていても、これまでリピート率は9割強だったのに無断キャンセルや当日キャンセルが多くなってしまった事、、。中には診断書を発行したのにいらっしゃらない方も。これでは、休んでいる間に必要になった書類はもう書けません。

雑誌の影響ということなのでしょうか。よく雑誌で紹介された飲食店はお客さんが集中するけれどリピートに繋がらないと聞きます。メンタルクリニックにも同じ現象があるとは、、?

キャンセルは仕方ないことと思います。もちろんお受けいたします。ただ、当院は完全予約制なのでその時間は予約された患者様のために空けて待っているお時間なのです。他の患者様をお断りしていることもあるわけで。。。

完全予約制のクリニックを受診される場合、以上のような事情について患者様方にも知っておいていただきたいなと感じています。予約料をいただくようなシステムにしたくないです。

ご理解ください。