そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

女医による女性のための心療内科・精神科そらクリニック外苑前のブログ。東京都港区南青山、青山一丁目、渋谷、新宿からも近いです。

見方で変わる

前回、ここで初診の方の当日キャンセルが後を絶たない件のお話をしました。先週は二人しか初診の方の予約を入れられなかったのですが、二人とも当日キャンセルでした。。。受診希望の方を何人もお断りしているので、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

キャンセルされる方にも事情があるのはわかりますので、せめて連絡が欲しいです。予約時に使用しているメールアドレスは諸事情あり送信専用です。たまにサーバーはチェックしているのですが、診察中はできません。キャンセル連絡は必ず電話でお願いしております。どうか、ご協力お願いいたします。

と、ここまでは、皆様へのお願いでした。。。。。

当日キャンセルは、本当に困るのですが、先週はちょっと良いこともありました。最後の再診の方(Sさん)の診察で、とてもとても辛く悲しい報告を受け、「あー、この後初診の方をお待たせしてしまうけれど、ここはしっかりお話を聞こう」と覚悟を決め集中してお話を聞くことにしました。大事な問題に寄り添う時に時間のことは気にしたくないですから。

と思っても、やはりお待たせするのが気がかりなので、ふと次の方の来院状況をチェックすると(電子カルテに名前があがる仕組みになっている)予約時間を過ぎても初診の方の名前があがらない。あー、またか、困ったなぁ、と思ったけれど、そのあとは、時間を気にせず目の前のSさんの話に集中できたのでほっとしました。

ドタキャンがあると、つい「この時間で他の方の診察ができたのに」とがっかりしたり「連絡してよー」と泣き言を言ったりしてしまう私ですが、時間にゆとりができたと考えれば気分が変わります。今回は特に、新患さんを待たせてSさんのお話をお聞きしたら不十分な対応になってしまったと思うので、何だか誰かに助けてもらった気持ちにすらなりました。

患者様たちに私がいつも伝えていること、「色々な角度でみる」「出来ていることを認める」などを身をもって体験しました。言うは易し行うは難し、ですが。

ただ、Sさんのお話を何度も反芻し心が揺れています。私がちゃんと寄り添えたかどうかも心配ですが、もっと単純に私の心が悲しがっているのです。そして自分の無力さを感じます。ですが、これが私がこの仕事を好きな理由でもあるのです。だから続けます。

 

小休止

本当に久しぶりのブログ更新です。

クリニックをオープンして5年が経過し、診療に追われてブログを更新する時間がない!というのが正直なところです。

開院した頃の気持ちを思い返すと、懐かしいような感じもあります。が、基本何ら変わらず、今も患者さん方が抱える問題を一緒に考える日々です。

日々の診療と予約管理(これ、結構大変なんです。診療時間外にネットからの予約希望のチェックと返信に毎日2時間以上かかってます。予約空きの微妙なタイミングは事務スタッフではわからないので初診の方の予約管理は院長一人で行っています)に追われている私の日常に小休止が必要かなと感じることしばしば。。

まとまったお休みはたまに取りますが、日常の小休止も多少は必要。良い仕事を続けるためにも、ちょっと緩む時間が大事。意識して緩もう!と6年目の今は考えています。

例えば、ランチはちゃんと食べる、時間があったらお散歩する、深夜0時以降はメールチェックしない、などなど。。。そんなことかいっとツッコミを入れられそうですが。(この結果、予約希望のご連絡に対しての返信が遅れますがご勘弁を!)

細く、長く、良いお仕事をしていきたいと思います。

6年目もよろしくお願いいたします。

 

なるべく多くの方のお役に立ちたいと考えておりますが、再診の方で予約が埋まっていて、初診の方のご予約をお断りすることが多くなって来ました。それでも診療時間外に診られるようにと工夫をしています。

そこで、皆さんへのお願いです。

キャンセルの場合はできるだけ早くご連絡ください。

現在初診の方のご予約枠は限られていて沢山の方をお断りしています。せっかく予約が成立しても当日キャンセルされる方が後を絶ちません。せめて2〜3日前にご連絡いただけるとキャンセル待ちの方にご連絡できます。どうかご協力お願いします。

オフの時間も、ネットから入った予約希望の連絡と予約カレンダーとを交互ににらめっこして「どこか入れられないかなぁ」と思案しております。。。

幸せな記憶

最近年老いた母と話していて感じること。昔の話が多くなったなぁ。。。加齢の影響で短期記憶より昔の記憶の方が鮮明ってことだとは思いますが、昔の話をする母は心が穏やかな印象。昔でなくても最近のことより十数年前の話が多く、亡き父との思い出話など存命中は不平不満が多かったのに記憶の中での父はとっても良い夫になってます。オメデタイ。義理の母も同様で子供の頃の話をしょっちゅうします。いずれも楽しかったり懐かしかったりの素敵な記憶です。

最近のことは、自分が体調を崩したこと、友人が病気になったことなどあまり明るい話題がないし、何年もそう大きな変化がないから特に話題にすることもないのかもしれません。ご機嫌がいい時ほど、昔話でほっこり、の日々です。

先日、ある方と診察中に話をしていた時のこと。その方(Cさんとお呼びします)はいつもハンドメイドのお洋服を着て来られていて、お手製とは思えない完成度にいつも感心させられるのですが、洋裁は亡くなられたお母さまに教えていただいたとのこと。私は子供のころ、お母さまお手製のかわいいお洋服を着ている友達がうらやましかったのでそのことをお伝えました。

Cさんは「そうですか?子供のころは母のお手製のシンプルな服じゃなくてもっと可愛い服が着たかっだんですよ」とおっしゃいます。私は「大人になるとシンプルなデザインの方が素敵って思いますけど、確かに子供の頃は大きな衿だったりパフスリーブだったりヒラヒラした服に憧れましたよね」と応えると、「そういえば、母に衿はこうしてここにリボンとか注文つけて作ってもらったら、父がそれを見て『ベートーベンみたいだな』って言うんで可笑しくなって3人で笑ったことを思い出しました」と、Cさんは笑顔いっぱいでお話されました。

私もその光景を思い浮かべ、何だか可笑しくなって一緒に笑いました。Cさんのお父様はきっと私の父と年齢が近かったはずで、ちょっと気難しい父親の真面目なコメントが妙に可笑しい雰囲気がよくわかるのです。

私は、Cさんが愛されて育ったんだなと感じ、その幸せな記憶のおすそ分けをいただいた気分になりました。

数日後、この時のことを思い出すと私は何だか暖かな気持ちになると同時に涙がこぼれてしまうのです。。。。過ぎ去った遠い幸せの記憶。。。

Cさんはご両親を亡くされて深い悲しみの中にいらした時期もありました。でも幸せな記憶を想起して笑顔でいるCさんは、きっとこの先もあの記憶に支えられながら時を刻むのでしょう。

 私の母や義母も大切な人を失った時は悲嘆に暮れましたが、今は笑顔で懐かしい思い出と一緒に暮らしています。人を支えるものは何なのかしら、と考えた時、それは暖かく幸せな記憶なのかなと思いいたりました。

そんな記憶があることは生きる力になる、と信じます。ですから、できるだけ大切な人と良い時間を過ごしていきたい。そして、診察室でも暖かい気持ちになっていただければ、小さくてもお力添えできるのではないかしらと考えています。

バスフィズ作ってみませんか

お年賀のバスフィズのレシピです。

材料(10個分)
重曹 大さじ8
クエン酸 大さじ4
塩 大さじ4
ハチミツ 小さじ2
精油 お好みで15〜20滴くらい

まず、ボウルに塩を入れ、そこに精油、ハチミツを入れます。f:id:lecielrie:20150107234612j:plain 

よーく混ぜます。みぞれみたいな感じになります。

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そこに重曹を加えてまたまたよーく混ぜます。

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 よーく混ざったらクエン酸を入れてさらによーく混ぜます。

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均一に混ざったら型に入れます。型は百均で買ったシリコン製お弁当のおかず入れ。ラップをかけて上から指でギューギュー押して固めます。

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押してふわふわ感がなくなったら、ラップをしてそのまま一日置きます(この間何度か上からギューギュー押しましょう)。翌日以降カチカチになったら型から出して出来上がりです♪ 

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出来上がるまでに時間が必要ですが、作業自体は難しくありません。重曹クエン酸を混ぜた後水分に触れると発泡します。ラップをしてなるべく空気と触れないようにした方がいい印象です。湿気が多い時に作ると発泡しやすいかもしれません。ハチミツを入れなくても固まります。ハチミツの量が多いと発泡してしまうので注意してくださいね。お試しあれ(^.^)

 

 

2015年お年賀

明けましておめでとうございます。

新しい年を迎えました。

そらクリニック外苑前では、毎年お年賀をご用意しております。

最初のお年賀は、2013年で開院後初めて迎えたお正月でした。お年賀の品はパリの奇跡のメダイユ教会のメダイユ。私も友人から教えてもらって身に付けているものです。クリスチャンではないのですが、開院準備をしている頃に助けられた思いがあるのです。いろいろな方への感謝と皆様の健康と幸福を祈る気持ちの印です。

昨年2014年は、手作り練り香でした。20年くらい前から好きで続けているアロマセラピーを皆様にも暮らしの中で取り入れていただきたいという思いを込めました。

そして今年2015年のお年賀は、昨年に引き続きアロマグッズ、手作りバスフィズをお渡ししております。

材料は、重曹クエン酸、塩、ハチミツ、精油。お湯に入れるとシュワシュワ溶けます。そしてほんのり良い香りが、、。

香りは5タイプご用意しました。

不安・緊張 ⇒ イランイラン・プチグレン・オレンジスイート

ホルモンバランスを整えて女らしく ⇒ ゼラニウムフランキンセンス・マジョラム・マンダリン

身体が疲れている時に ⇒ ローズマリー・ペパーミント・レモン

ダイエットの時に ⇒ ジュニパーベリー・サイプレス・グレープフルーツ

日本人のお風呂 ⇒ ヒノキ

1月中は皆様にお渡ししようと思い日々作成中です。お楽しみに!

 

自分らしく、より善く生きる。

そらクリニック外苑前は女性のためのメンタルクリニックです。

現在、初診の方は女性のみをお受けしています。

たまに家族の方、職場の方などが来院されるので待合室に男性がいらっしゃることがありますが、医師、臨床心理士、受付スタッフ全て女性ですのでだいたいいつも院内女性のみです。男性が苦手という方も安心して受診してください。

こんなことを書くと不用心ですから、セキュリティに関しても書き添えます。

ビルの入口がオートロックですから、アポを取っていらっしゃる方以外は入れません。万一入って来てもビルの警備会社の他、クリニック独自に警備会社と契約しておりますので怪しい人が来たら通報できるシステムになってます。警備会社さんは驚くほど早く来てくれます。(過去、ちょっと失敗したことがあってすぐ来ちゃってビックリ!ということがありました。)

さて、クリニックの紹介はここまで。

2年ほどこういうスタイルで診療をしてきての感想といいますか、患者様の傾向を書いてみようかと。

オープン当初は前職からの引き継ぎの患者様がメイン、新患さんは不安障害、うつなどが多く、今も多いのですが、1年経過した頃から家族問題(主に夫やパートナー)のご相談が増えてきました。

ご家族への対応で疲れてうつ状態になってしまって受診されるのですが、この場合、背景の家族問題を無視してはなかなか治療は上手くいきません。前職では他の医師は家族問題は医療問題じゃないとして話をスルーする傾向でした。確かにこの問題を扱うと時間と労力がかかるので経営を圧迫するという難点があります。そらクリニックのような保険医療機関では、やはり診察を数でこなさないと経営が成り立たないので事情は同じなのですが、ここでスルーは私のポリシーに反する(笑)

実際、初診に時間をある程度取って2回目以降も少しづつ話をして行けば1回10分〜15分の診療でも扱える問題が多々あります。ご家族が何らかの精神疾患を罹患している可能性もあるし、性格傾向を理解して対応を考えて行くことで問題はゼロにはならないけれど、何とかなるかなというレベルに近づけることもあります。

もちろん、患者様からご希望があれば臨床心理士のカウンセリングを受けるのも良いです。ただどうしても費用がかかるので、なるべく保険診療の範囲で対応できたらいいなと考えています。

パートナーとの別れを考えて迷いの中で受診される方もいらっしゃいます。そこまでの事情は人それぞれ、そこからの人生も人それぞれ、です、、。が! 女性がパートナーと別れて新たに人生を歩み出す時にネックになるのは、生活力です。子育てなどで仕事を中断していたり、夫の仕事を手伝っていて他での仕事の経験がなかったりすると別れたあとの生活をどうやって成り立たせるか、ここがクリアされないために新たな人生を歩み出せない状態になる。。。

思いが押さえられず動き出して、自分なりにできることをして頼れるところには頼って、その後の人生を歩み出した方たちは、案外その行動を後悔しないものです。

決めるまでは熟考して、準備も万全に。決めたらその選択をその時の自分にとっては最良のものと心に刻みましょう。自分の人生を自分の意志で決めて歩く感覚は清々しいものと思います。

自分らしく、より善く生きるお手伝いをしたいと考えています。

2年経ちました

2012年11月7日、そらクリニック外苑前はオープンしました。

2年の時間が過ぎました。

あっという間、だったと思います。夢中で仕事してたなと思います。

診療はもちろんのこと、クリニックの運営、経理など全て1人でしてきたのでそれまでよりずっと忙しくなって家で過ごす時間が減りました。自由になる時間もお給料(ここが一番切実かも!)も少なくなって疲弊した気持ちになった時期もありました。このままやっていけるのか不安になることもしばしば。。。

オープンするまでいろいろ考えていた構想を、実現することができずにいることもあります。でも診療に関しては、集中できるようになって本来の自分のペースでやれている実感があります。場になれたといいますか。

振り返るといろいろ大変な時間でした。独立前の方がずっとずっとラクだった。でも戻りたいとは思いません。今の方が責任も感じるし切迫感があっていつも足元を波にすくわれるような妙な不安があるのですが、充実感は増しました。幸福度も上がったと思います。

たくさんの方にお世話になってきたことにも感謝の気持ちがいっぱいです。

新しい行動をするということは、新しい出会いもあるということ。人の出会いという点では100点満点と言ってもいいくらい恵まれたと思ってます。本当にありがとうございます、皆様!スタッフ&家族にも感謝です(^^)

これからは、より充実した仕事ができるよう健康に気をつけて少し肩の力を抜いてやっていこうかなと思います。

私が、いっぱいいっぱいでキリキリしてたら良い診療はできないと思いますので。気持ちのゆとりを持って患者様たちのお話に耳を傾けたいと思います。