そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

女医による女性のための心療内科・精神科そらクリニック外苑前のブログ。東京都港区南青山、青山一丁目、渋谷、新宿からも近いです。

地図、読めますか?

女性は地図を読むのが苦手と言われます。

私は道に迷うことがなく地図さえあれば目的地に辿り着けるので自分は「地図が読める」と思っていました。

でもその能力は、「女性としては比較的地図を読むのが得意な方」ということだったのだと思い知らされることがあります。

男性の友人にどこかに行く道を教えてもらった時のことです。

目的地に向かう地図を描きながら、曲がるべき交差点などの説明に右側にこんなものが見えるとか、途中○○メートル位進むを左手前方にこんな目印があるなど単に二次元の地図ではなく三次元の立体図のイメージを、分かりやすいイラスト付きで教えてくれました。それが実際に行ってみたら本当にその通りに風景が進んで行くので感心してしまいました。感動といってもいいくらいです。

夫と散歩をしている時でも夫が感じているこの世界と自分が感じているものが違うんだと思い知らされることがよくあります。私は何となく東西南北はわかって動いているつもりですが、道を何度か曲がって移動していると自分がどの方向に向かって歩いているのかわからなくなってしまいます。だいたいあの方向に進めば目的地という感覚も少しづつズレていってしまいます。知らない道を歩いて行ってこの道が知っている道のどこに繋がるかなんてわからなくなってしまうので「あれ?ここはあそこと繋がっているんだ〜!」と驚くこともしばしば、、、。

でも夫は、そんな私を不思議そう(ちょっと憐れんでいるっていうかバカにしているかも)に見ています。

そんな時、夫の脳に映る世界を想像すると壮大な宇宙空間が浮かびます。自分の目に映っているのは単なる二次元の地図、、、。

悔しくて悲しいけどしょうがありません。私の未知なる脳を持った夫をちょっと尊敬できる材料だったりもするのでこれはこれで良い事と思っています。

その代わり、女性同士の何となくわかる会話に彼はついて来れません。義理の母と夫との会話を聞いていて「お義母さんはこういうことを言いたいんじゃないかな」と私が説明を加えてやっと二人の会話がかみ合うこともあります。「どうしてわかるの?」と不思議そうにしています。そこにはやはり尊敬というより女はこれだからなぁ、面倒くさいというニュアンスを感じてしまいますが、、、。私としては言葉を操る事、表情を読み取る事が得意な女性脳の能力発揮でちょっといい気分になる瞬間だったりします。

夫婦でも家族でも男性女性に限らず、誰かと一緒にいるっていうことはお互いの良いところ良くないところとつき合って行く事です。お互いの得意分野を尊敬していけたらいいなって思います。