そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

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あの日から2年経ちました

2011年3月11日、みなさんはどこで何をしていましたか。
多くの方が、あの日のことを憶えているのではないかと思います。
私はたまたまお仕事を休んで夫と箱根に遊びに行っていました。大きくて長い揺れを感じている間、夫といられた事は幸いでした。その日は旅館に泊まる予定でしたので、帰宅困難者にならずにすみました。
でも実家が被災して、一人暮らしの母と連絡が取れず生きた心地がしませんでした。震度6強という数字を見たとき「もう母には会えない」と思いネットニュースを検索するためスマホをいじる指が震えました。そしてあの津波の映像、、。
目の前で起きていることが現実であることが信じられず、言い知れない恐怖が襲ってきました。
言葉もなくテレビの画面をじっと見ているしかありませんでした。
繰り返し余震が続いて不安でよく眠れず、パジャマに着替えることもできませんでした。
きっとみんな同じような夜を過ごしたことでしょう。
母とは11日の夜遅くスカイプ経由で電話が通じ、無事を確認できました。母は、近所の方々に助けられ、協力しあって水や食べ物を確保してライフラインが復活するまで生活していました。高速道路がガタガタになってしまってなかなか実家に帰ることができずませんでしたので、本当にありがたかったです。
あの日以来、それまでの価値観を変えざるをえなかったり、今まで見て見ぬフリをしていたこともそのままにできなくなったりしたことがあります。
開業を決心したのも311以後私の周りで起きたことが引き金になっています。
大きな出来事でした。それなのに何事もなかったかのように過ごしている事に違和感を感じました。必要以上に不安がることはないですが、抗い難い災害が起きることを想定した準備は必要です。備えてその上で毎日の生活を穏やかに過ごすべきと思います。
311以後、ラジオとスマホのバッテリーを持ち歩いてます。被災したら、まず情報を得られるかどうかで対処も変わるはずです。そして家族の安否が何より気になるはずです。
3月は、今、大きな災害が起きたらどうするか、改めて考える月にしたいと思います。