そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

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お薬、やめられる?

眠れなかったり、不安が強くてどうしようもなくてお薬が必要な方がいらっしゃいます。

特に眠れないという事は大変つらい事です。一時的なストレスや環境の変化などでそれまで眠れていたのに十分な睡眠が取れなくなり、日中の体調まで影響が出て、思ったように生活できないため薬の服用を始めた、こんなふうに睡眠薬を使用し始めた方も多いのでがないかと思います。

ストレスや環境因が改善されても、「また眠れないと不安」という理由でずっと薬を飲んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。実際私の診察室で、他のドクターが担当の患者様をたまたま診察した時、特に他に精神疾患がなく、元々眠れていたけどストレスで眠れなくなってそのまま何年も薬を服用しているという患者様に出会う事があります。中には薬の知識が不十分で、依存性について理解していなかったり、睡眠を改善するような生活習慣については全く意識していなかったりするケースも見受けられます。

本当に薬が必要なのかしら?疑問に思う事も多いです。

お薬を止めてはいけない疾患もあります。統合失調症躁鬱病などの方はお薬を止めると殆どの方が悪化します。もちろん、主治医とよく相談していかなければ危険も伴いますから勝手に減らしたり、中止したりすべきではないですが、最初に述べましたように、一時的なストレス等で眠れなくなったり不安が強くなって薬を飲み始めた方、その後その原因はが今はないのに何となく飲んでいたほうが安心と思って服薬を続けている方の中には、お薬を止めるもしくは減らしていえる方が多くいらっしゃると思います。

医師の中には、薬を中止することのリスクを考え、減らすこと、止めることを目標にせず、今安定しているのだからそれで良いのでは?、患者様ご本人が薬を欲しがるのだから敢えて止める事を考えなくても良いのでは?と考える方も多いと思います。薬を調整していく事は時間と労力が要ることなので、つい避けたくなるのも事実です。ですから本当は必要がないかもしれない処方を続けてしまうという行為が起こり得るのです。心療内科や精神科でも診察時間が少ないとこういう問題まで扱えません。扱おうとさえ考えていない医師も残念ですがいます。

あまり意識せず、薬を処方してもらえればそれでOKと思っている患者様にとっては、私はイヤな医者かもしれません。いちいち適量を示し、生活習慣や食べ物までチェックして改善点を探ろうとするので。でも、やはり、より健康になることを目指したいのです。

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