そらクリニック外苑前のブログ *こころの空もよう*南青山の予約制の心療内科 女性のためのメンタルクリニック 女医 女性専門

女医による女性のための心療内科・精神科そらクリニック外苑前のブログ。東京都港区南青山、青山一丁目、渋谷、新宿からも近いです。

診療スタイル

週末、友人のクリニックのオープニングパーティに行ってきました。パーティと言っても以前の職場の同僚との飲み会みたいなもんで、久しぶりに会っておしゃべりしてきただけですが(^^;

集まったメンバーは偶然にも開業医もしくは開業準備中のメンバーだけ。年齢は私の少し先輩の方々ばかり。10年以上前に独立されている方は、もう患者様も定着して新しい患者様も受け付けてないとのこと。昨今、メンタルクリニック乱立のなか、安定した運営状況で羨ましい限り。これまでの仕事ぶりが伝わります。

同僚にもいろいろな方がいましたが、パーティ参加メンバーは皆さん人柄も良く信頼できる堅実な方達。開業すると同僚がいなくて寂しくなりますが、情報交換したりしながら繋がりを大事にしていきたいなと思いました。

パーティの主催者である仲良しの先輩(女性)が最近開業し、私の開業も彼女から影響を受けた部分が大きいです。精神科医の中でも精神療法を大事に考える医師とそうでない医師がいます。私の個人的意見では開業医なら精神療法を大事に考える方の方が向いていると思います。特に最近はメンタルクリニックが多くなったので診察の数をこなすより内容が大事だと思うので。お薬は必要なものですが薬だけでは良くなりません。

私が今勤務しているクリニックでは院長は薬物療法中心の治療です。その中で私は割と診察に時間をかける診療スタイルを取っています。もっと数をこなさねばならないのかもしれませんが落ち着かない気持ちになるのでできないのです。以前病院に勤務していた頃は精神病レベルの患者様が多かったため診察時間が短くても大丈夫なこともありました。でもクリニックでは軽うつや不安障害などいわゆる神経症レベルの患者様が主体になるため精神療法は大切なものになるのです。

診療所の経営的なことを考えればたくさんの診察をこなした方が利益は上がります。中には処方せんだけもらえば良い方もいらっしゃるかもしれません。でも必要な問診を省いてしまっては薬への依存を助長することにも繋がりかねないのです。これまでたくさんの患者様を診てきて、「本当にこの薬がこの方は必要なのだろうか。もっと減らせないだろうか。」と考えることがありました。最近では一般の内科医が不十分な知識で安定剤の処方をしていたために投与量が多すぎたり不適切な治療で具合が悪くなったりするケースも見受けられます。この辺りも注意していただきたいと思いますが、製薬会社さんのうつ病の啓蒙活動の逆効果かなと感じています。

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