今朝、NHKのあさイチという番組でこころと栄養の関係に注目した特集をやってました。栄養指導を受けてうつが改善した話や、実際病院で血液検査や心理テストを行って食生活と精神状態の関係の研究を行っている話などをしていました。
良い話題の提供だったと思います。
人間の身体は自分が食べるものででき上がっていきます。生活習慣で身体の病気になるのですから同じように脳の機能にも影響を与えるのです。当たり前といえば当たり前のことですが、きちんと研究によって裏付けされていくのは素晴らしいことです。
実際、私の診察室でも患者様たちの食生活は心配になることがしばしば、、。一般の外来での血液検査はうつに関係する栄養素の検査は、保険適応にならない（うつ病という病名では健康保険の範囲で行える検査は限られている）ので行うことは難しいかなぁと思いますが、普通の血液検査でもある程度偏りのある食生活をされているかどうかはわかります。貧血気味で低蛋白なのに中性脂肪が高いとか、、。
こころの状態に関係のある栄養素はいろいろありますが、サプリメントを服用して実際の食生活は偏りがある、というのは賛成しません。やはり大事なのはバランスです。サプリは補助だと考えた方が良いと思います。バランスの良い食事を日に三度美味しく食べる、これはうつだからというばかりでなく健康な方もより健康になるために大事なことです。医食同源ですね。
病気の治療も大事なのですが、より健康になることの提案も大事と考えています。現在に勤務している病院ではそこのところを発展することができないのです。私の考える医療を提供していきたいという思いが、私の独立の動機になっています。普段私の診察室で行っていることを発展していけたらと思います。アイデアはいっぱいあるんですけどね〜。
番組で紹介されていた「食事バランスガイド」ですが、農林水産省で提供されているのでリンク貼っておきますね。→こちら
私は患者様に「ぐっすり眠れて、美味しく楽しく食べて、自分の好きな事に夢中になったり何もしない事を楽しんだりできていれば心の不調は起きにくい」とお伝えしています。治療の場では主に睡眠と食事をターゲットにして服薬を勧めたりアドバイスをしたりすることになります。自分の時間の過ごし方に関しては患者様自身にかかっている部分でもありますね。暮らし方に加えて生き方にも関係することなので。時間をかけて見つめ直していけたらと思います。治療の主体は患者様ご本人ですので、私は伴走する感じでお手伝いしたいと思います。
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